【図工室探訪】品川区立品川学園 平井 淳子先生 副校長 内田 康予先生

 都内各ブロックの図工室を探訪し、「空間」に留まらず、「人」「取り組み」「考え方」など、多角的な視点から取材をし、発信していきます。今回は、平井 淳子先生の図工室です。

小中一貫校

墨田区で図工専科として活躍された内田先生に取材依頼をしたところ、昇任されて副校長先生になられたいました。しかし、「うちの学校の平井先生は、よく考えられて図工の実践をされているよ」と推薦を受け、図工専科の平井先生と、そして副校長の内田先生のお二人に取材することができることになりました。  

 小中一貫教育に力を入れている品川区の様子や、学校の様子なども知れるよい機会なので、とても楽しみにして品川学園に伺いました。 


 品川学園についたはじめの印象は、「大きくて、綺麗!」小中連携に力を入れている品川区の学校の中でも特に立派な設備の学校です。 

 校舎に入ると、お二人で出迎えてくださいました。図工室に入ると、とても明るい印象を受けました。収納用の棚も完備されており、道具や材料の収納がしやすく、授業をするのが楽しくなるような図工室です。 また、黒板横には、展覧会のポスターや仮面などが展示され、子供たちの活動意欲を引き出しているように感じました。


図工でも・・・

 小中一貫校であるため1年生から9年生として学年を数え、1〜4年生までと5〜9年生とで区切りがあり、最初は驚くこともあったそうです。 なんでも、5年生からは一コマ50分授業になるそうです! 

 平井先生に「小中一貫校ならではのことは、ありますか?」と尋ねると 「5年生から、図画工作の試験があるんです。中学校の美術に慣れるという目的」とのこと!

 代々、試験は行われてきたそうですが、ご自分の実践に合わせて、試験内容を作り替えるなどの苦労があったのだそうです。

 評価することの難しさを語られていましたが、 話を聞いた記者も、同時に「ウーム・・・」と、唸ってしまいました。

 実践についても、他教科との連携を図るために、土器を作って、社会科の学習と関連を持たせるようにすることもあるのだそうです。 

 こうした実態もありながら、教室に置いてあった作品を見せていただくと、子供たちのことを考えて、多様性が発揮されるように題材の内容を考えていると感じました。

「小中一貫で良いなと思ったことはなんですか?」と尋ねると、 「小・中で、お互いの図工・美術の様子を密に聞くことができる」ということ。

 また、平井先生は、「副校長先生が、元図工専科で、自分の実践を認めてくれることは、とても心強い」とおっしゃいました。 


内田先生から

 内田先生からもお話を伺うことができました。 

 図工専科から副校長になった時のギャップや、取り組まれている工夫、全学年を俯瞰した、子供たちの様子などです。 一貫校ならではの留意点はありながら、子供たちの中に入っていく工夫をされてきたことが分かりました。

 内田先生と平井先生がお話をされるうちに、図工室の外の空間について話が及びました。 

 「材料を置くのにとてもよい、様々な活動や展示のアイデアが湧いてくる・・・。」と、インスピレーションを働かせているようでした。  

 こうして、創造的に明日の授業や、教育活動に対して言葉を交わせるのは、素敵だなと感じました。 

 最後に「図工専科から副校長先生になって、どうですか? 図工の先生だったからこそ生かせそうということはありますか?」と尋ねると、「多くの子供たちと触れ、その子たちのためにできることや、やらねばならないことを考えていくことは、もしかしたら、図工専科の時の感覚と似ているかもしれません。なので、寂しいというよりも、これから多くの子供たちと出会えること、そのために働けることはとても嬉しいことです」と答えてくださいました。 


取材を終えて

 子供たちが、物事に対して、多面的・多角的な視点をもてるように指導していくことが必要な今、 私たち教師側も、様々な事象に対する多面的・多角的な視点をもつことが大切なのだということを感じさせてもらった機会でした。

  追伸、この取材の帰り道、前任校の隣接校で図工専科をしていた方が、担任として子供たちを引率している姿に出会いました。偶然とは、かくも不思議で・・・。 


取材:東郷拓巳 (台東区立上野小学校) 

東京都図画工作研究会

TOKYO ZUKO EDUCATION

0コメント

  • 1000 / 1000