【図工室探訪】台東区立大正小学校 安倍 啓斎先生


都内各ブロックの図工室を探訪し、「空間」に留まらず、「人」「取り組み」「考え方」など、多角的な視点から取材をし、発信していきます。今回は、安倍啓斎先生の図工室です。  

無いものは作る 

 玄関に掲示されている素敵な子供たちの絵に出迎えられ、図工室に向かいました。

 室内には、安部先生が自作された、棚や収納具が至る所にあり、道具や作品が並べられていました。 「初めてこの学校に来た時、図工室に収納できるものがあまりにも少ないことに驚いた」という安倍先生。毎年夏休みなどの機会を利用して、少しずつ作り、増やしていったそうです。 

「自分が授業や授業の準備をするのに、どこに何があってどんなものがあればよいかを考えて作ってきたんです。」とおっしゃっていました。まさに、“無いものは作る”。創造的に学習環境の改善をされてきた印象を受けました。

 

楽しく根気よく 

 次に、授業を行うにあたって、安倍先生が大切にされていることを尋ねました。  

 まずは、授業の目標や活動の内容、安全上の注意をしっかりと子供に理解させることだそうです。 認知心理学的にはっきりとわかりやすい、「止・見・聴・問」という4要素を元に子供たちに伝えるのだそうです。 元は、一緒に研究する機会があった中学校の先生から教わったもので、(学年にもよるが)子供たちにスッキリと伝わるとおっしゃいました。「体を止める」「相手や対象を見る」「しっかりと聴く」「内容がわかったかどうかを自分に問う」 

 振り返りの際には、「時間を守る」「集中して話を聞く」「片付けをする」「(楽しく)根気よくかく」の四つの文字を掲示し、子供たちとやりとりをしながら「何点だったかな?」と点数を書いてゆくのだそうです。 

 特にこの四つの中で大切にしているのは「(楽しく)根気よくかく」で、子供たちも「これが、できた人?」と子供たちに尋ねると皆一生懸命に手を挙げる姿が見られるそうです。「とってもできた人は、両手あげてもいいよ!」と伝えると、足まで挙げる子供もいるとか。 


整える・揃える

 次に伺ったのは、「整える・揃える」ということの大切さでした。


 「これは、道具や材料を児童が使いやすいようにきれいに並べて置いたり、きちんと種類を揃えて置いたりすること」

「授業中、使いたい時にいつでも同じ状況で使えるようにしておくことが大事なんですよね」

 普段から、乱れないように気を付けているとおっしゃいました。 


 今回取材で、特に印象に残ったのは、「楽しく根気よく」という言葉です。 子供たちに、自分の活動や作品を大切にしてほしいという願いにも通じているし、 真摯に図画工作の研究を進めていくことの大切さを改めて感じた今回の取材でした。   

取材:東郷 拓巳(台東区立上野小学校)


次回は、品川区立品川学園の平井 淳子先生と副校長で元図工専科の内田 康予先生を訪ねます。 

東京都図画工作研究会

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